患者によるQOL評価(PRO)を含む中間解析結果
Randomized Phase 3 Study of Panitumumab with FOLFIRI vs FOLFIRI Alone as 2nd-line treatment in Patients with Metastatic Colorectal Cancer (mCRC): Patient Reported Outcomes (PRO).
Marc Peeters, et al.
|
||||
完全ヒト型抗EGFRモノクローナル抗体であるpanitumumab (Pmab)は、転移再発大腸癌における単剤療法として欧米で承認されている。20050181試験は、切除不能進行再発大腸癌における2nd-line治療としてのFOLFIRI±Pmab療法の有効性と安全性をプロスペクティブに検討した、多施設共同無作為化第III相試験である。 |
||||
対象は、2006年6月から2008年3月までに登録された切除不能進行再発大腸癌の患者1,186例で、主な適格基準は、1) 6ヵ月以内に5-FU系薬剤ベースの化学療法により病勢進行を認めた、2) ECOG performance status (PS) が0-2である、3) 抗EGFR抗体およびirinotecan(CPT-11)の治療歴がない、などである。
Progression-free survival(PFS)、overall survival(OS)
Objective response rate(ORR)、time to progression(TTP)、duration of response、安全性、患者によるQOL評価(patient-reported outcomes; PRO)
患者QOL評価には、EuroQol 5項目法(EQ-5D)のOverall Health Rating(OHR)およびHealth State Index(HSI)を用い、4週毎に評価を行った。OHRは健康状態を0-100点(100点が満点)で評価する方法、HSIは1)活動性、2)セルフケア、3)不安/抑うつ、4)日常活動、5)疼痛/不快感の5項目について3段階で評価する方法である。 |
||||
対象患者1,186例のうち、1,083例(91%)でKRAS 測定が実施された。 |
||||
本試験は、切除不能進行再発大腸癌の2nd-line治療においてKRAS statusをプロスペクティブに検査した初めての大規模臨床試験であり、KRAS 野生型の患者において、Pmab+FOLFIRI療法によるPFSの有意な延長効果が認められた。OSについては、有意差は認められなかったものの、改善傾向が示された。 |