NSABP C-07試験の長期フォローアップでの生存分析
5-FU and leucovorin (Lv) with or without oxaliplatin (Ox) for adjuvant treatment of stage II and III colon cancer: Long-term follow-up of NSABP C-07 with survival analysis.
Greg A. Yothers, et al.
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Stage II/III結腸癌患者における術後補助化学療法としての5-FU/LV+oxaliplatin (L-OHP) の併用療法 (FLOX療法) を検討したNSABP C-07試験では、disease-free survival (DFS) のハザード比が0.80 (95%CI: 0.69-0.93、p=0.0034) で、FLOX療法を施行した群で20%のリスクリダクションが得られたと、3.5年のフォローアップの成績で報告されている1) 。今回は、本試験の二次エンドポイントであるoverall survival (OS) の追跡結果が報告された。 |
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2000年から2002年に登録されたstage II/IIIの結腸癌患者2,409例を、5-FU/LV (RPMI) 群1,209例とFLOX群1,200例に無作為に割り付けた。
5-FU (500mg/m2 iv bolus, day1) + LV (500mg/m2 iv, day1) を週1回、6週間投与、2週間休薬、計3サイクル施行
RPMIレジメンに第1、3、5週目にL-OHP 85mg/m2 ivを追加、6週間投与、2週間休薬、計3サイクル施行 一次エンドポイントはDFS (再発、二次発癌、死亡を含む) であり、二次エンドポイントはtime to recurrence (TTR) およびOSであった。年齢別解析では、ACCENTデータベースの解析結果に基づき、70歳で層別化した。 |
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追跡期間中央値は7.05年であった。解析対象の2,409例のうち、29%がstage II、16%が70歳以上、43%が女性であった。 |
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FLOX群におけるDFSおよびTTRの改善は7年間にわたり持続されていたが、OSには有意な差は認められなかった。年齢および性別についての解析からは、70歳未満の女性患者におけるFLOX療法の有効性を示唆する結果が示された。 |
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Reference |
【関連情報】
2005年 米国臨床腫瘍学会年次集会 速報演題レポート #LBA3500
「ステージII、III大腸癌術後補助化学療法におけるLV/5-FU vs LV/5-FU+oxaliplatinの第III相比較試験 (NSABP C-07) 」
2006年 米国臨床腫瘍学会年次集会 速報演題レポート #3564
「ステージII、III結腸癌におけるLV/5-FU vs LV/5-FU+L-OHPの患者申告による神経毒性の比較: NSABP C-07の結果より」
2008年 米国臨床腫瘍学会年次集会 速報演題レポート #LBA4005
「StageII/III結腸癌に対する補助化学療法としてのFULVとFULV+oxaliplatinと比較する第III相試験: NSABP C-07試験」