BAD NEWSを伝える際は,「長い沈黙・無言の時間をいかに上手に使うことができるか」がポイントの1つです.このため,落胆し,うつむいたOさんに対しては,無言の時間を共有し,気持ちが落ち着くまで待つ(【RE:感情の肯定】)ことがとても大切です.その後「やはりショックですよね」,「おつらいですよね」など【RE:共感を示す言葉】がかけられるとさらに良いでしょう.
また,矢継ぎ早に繰り出される医学的情報は,はたしてOさんに正しく伝わったでしょうか?残念ながら,【H:医学情報の伝え方】,【RE:安心感と情緒的サポートの提供】のいずれも不十分といわざるを得ません.また,「がん」という言葉は侵襲性が高いため,繰り返し用いることも避けるべきでしょう.
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