消化器癌治療の広場
BAD NEWSのGOODな伝え方
Quiz2 Case:結腸がん
当Quizは継続したストーリーで成り立っています.
このため,登場人物の家族背景は 第1回テーマ【病名告知】または下記をご参照ください.
 手術後,外来にて6ヵ月間補助化学療法施行後,単発性肝転移が判明.肝切除術を行った.
 その後残肝再発に対し再肝切除術が施行されたが,術後6ヵ月後に多発肝,肺転移が出現した.
 各種抗癌剤や分子標的薬が使用されたが徐々に病状が悪化.
 初回手術後3年で積極的抗がん治療の継続が困難となった.
【検査】
 腹部超音波検査,胸腹部・骨盤CT,血液検査
【診断】
 多発性肝転移,肺転移,癌性腹水
Question
医師が積極的治療の継続が難しいことを告げるとOさんは「治療をやめるなんて!それじゃあ先生,私はもうだめっていうことですか?」と言ったあと,うつむいて涙ぐんでしまった.
このあとの対応として,次のA〜Cの中でもっとも適当だと思うものをクリックして下さい.
A

しばらく間をおいてから,「今の私の話を聞いて,そう思われるのは当然ですよね・・・驚かれましたよね」と答えた.

B

即座に,「だめとは言ってませんよ」と答えた.

C

即座に,「どうしてだめだと思われるのですか?」と質問した.

【病名告知時・患者シチュエーション】
 40歳女性のOさんは,看護師で,会社員の夫,中学生と小学生の娘2人の4人暮らし. 既往歴に虫垂切除術(14歳時).
・追加情報(初回より3年が経過)
 抗がん治療は肉体的にも経済的にも大変きついと感じており,ときどき治療を止めてしまいたいと思うこともある.しかし,高校受験を控えた末娘のために何とかがんばって生きていたいと思う気持ちも強い.