レジメン講座 | 抗癌剤併用レジメンの投与法を解説します。

Mayo regimen (NCCTG regimen)

Poon MA, et al.: J Clin Oncol 9(11): 1967-1972, 1991

Keyomarsiらが発表した「5-FUを72〜144時間の長時間接触させた場合には、Leucovorin(LV)濃度は1μMでよい」とするin vitroでの研究結果を受け、米国Mayo Clinic と NCCTG (North Central Cancer Treatment Group) が立案した低用量LV 5日間連続投与法である。

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Mayo ClinicとNCCTGによりプロトコールが設定され、当初は5-FU単独群、5-FU/高用量LV群、5-FU/低用量LV(Mayo regimen)群、5-FU/高用量MTX群、5-FU/低用量MTX群、5-FU + CDDP群の6群による比較試験が実施された。

■有効性

1989年にO'connellにより、5-FU単独群、5-FU/高用量LV群、Mayo regimen群の比較結果が報告され、5-FU単独群に対して低用量および高用量LVの上乗せ効果が認められた1)。また、1991年のPoonらによる最終報告では、進行・再発大腸癌に対するMayo regimen群は5-FU/MTX群より優れ、5-FU/高用量LVと同等であった2)。以上より、5日間連日投与法では高用量のLVは必ずしも必要ないことが示唆された。この後、Mayo regimenは比較armの1つとして多くの臨床試験で採用された。

  5-FU/高用量MTX
(n=81)
5-FU/高用量LV
(n=75)
Mayo regimen
(n=81)
奏効率(%) 14 31 42
OS中央値(月) 8.4 12.7 12.7

■安全性

主な有害事象は、下表のとおりである1)

Reference

  • 1) O'connell, MJ.: Cancer. 63(6): 1026-1030,1989[PubMed
  • 2) Poon MA, et al.: J Clin Oncol. 9(11): 1967-1972,1991[PubMed
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