今年の米国臨床腫瘍学会年次集会も盛会のうちに終了しました。
今年の注目はなんといっても免疫チェックポイント阻害剤だったと思います。様々な癌腫で驚くような治療成績が相次いで発表され、癌との闘いが新しい時代に入ったことが実感されました。CSS (Clinical Science Symposium) の「Immunotherapy for Every Patient: Check Your Enthusiasm」は実質的な初日の朝8:00からという時間設定にもかかわらず多くの聴衆が集まり、発表は会場をつつむ熱気と興奮に迎えられました (#LBA100、#LBA101)。
消化器癌の分野では、化学療法、手術について本邦から質の高い臨床試験の結果が多く発表されました (#3512、#3515、#3544、#4018)。世界のoncologyの発展の中で日本の果たす役割はますます大きくなっていると思います。
本学会レポートは長い歴史を持ち、速さ、中立性、質の高さから多くの注目を集めていると思います。かくいう私もこのサイトをみて毎年最新の情報を勉強させていただいておりました。そのレポーターの仕事を昨年に続き務めさせていただいたことはとてもありがたかったです。昨年は初めてということもあり、徹夜でレポートをまとめたことを覚えています。今年は徹夜せずにレポートを上げることができましたが、発表の内容だけでなく学会の空気感もお伝えできていたら幸いです。
レポートに対して適切なご指導と素晴らしいコメントをいただきました大村先生をはじめ監修の先生方、様々な演題をディスカッションさせていただいたレポーターの先生方、レポートの仕上がりを辛抱強く、温かく見守っていただいた編集部のスタッフの方々に心から感謝いたします。ありがとうございました。