レジメン講座 | 抗癌剤併用レジメンの投与法を解説します。

Machover regimen

Machover D, et al.: J Clin Oncol 4(5): 685-696, 1986

フランスのMachoverらが、「ternary complexの結合を最大にするにはLeucovorin(LV)の細胞外濃度が10μM以上必要である」というin vitroin vivoの研究結果を根拠に考案した、5-FUと高用量LVの併用regimenである。

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Machoverらは進行・再発大腸癌および胃癌を対象に、5-FU/高用量LV(Machover regimen)の有効性と安全性の検討を行った。

■有効性

1986年に最終報告がなされ、進行・再発大腸癌に対する奏効率は未治療例38.9%、既治療例21.9%、全症例32.6%であった。また、全症例におけるOS中央値は11ヵ月であった1)。1988年には、Erlichmanらにより5-FUとの比較試験の結果が報告され、奏効率は5-FU群7%に対し、5-FU/LV群33% (p<0.0005) とLVの上乗せ効果が証明された2)

  未治療例
(n=54)
既治療例
(n=32)

(n=86)
奏効率(%) 38.9 21.9 32.6
OS中央値(月) 12 - 11

■安全性

胃癌を含めた全症例におけるMachover regimenの治療に関連した有害事象は下表のとおりである。発現頻度の高い主な有害事象としては口腔粘膜炎(44%)、下痢(39%)、発熱(12%)、脱毛症(11%)、結膜炎・流涙(11%)がみられた1)

Reference

  • 1) Machover D, et al.: J Clin Oncol. 4(5): 685-696,1986[PubMed
  • 2) Erlichman C, et al.: J Clin Oncol. 6(3): 469-475,1988[PubMed
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