レジメン講座 | 抗癌剤併用レジメンの投与法を解説します。

de Gramont regimen (LV5FU2 regimen)

de Gramont A, et al.: J Clin Oncol 15(2): 808-815, 1997

フランスのde Gramontらのグループによって発表された5-FU持続点滴とLVを組み合わせたregimenである。このregimenは欧州を中心に広く行われており、最強の5-FU/LV療法との評価もある。ただし2日間の5-FU持続点滴と急速静注が組み合わさっており、投与方法がやや煩雑である。
2005年2月、日本においても、「抗がん剤併用療法に関する検討会」からの具申により「レボホリナート・フルオロウラシル持続静注併用療法」として承認された。

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1988年、進行・再発大腸癌37例を対象にした検討で、奏効率 54.1%、OS中央値18ヵ月、2年OSは21%であると報告された1)
その後、1997年に進行・再発大腸癌においてMayo regimenとLV5FU2を比較した第III相試験の結果が報告された。

■有効性

奏効率はMayo regimen群14.5%、LV5FU2群32.6%、PFS中央値はそれぞれ22.0週、27.6週、OS中央値はそれぞれ 56.8週、62.0週であり、奏効率は有意に優れる一方で、OSには有意差を認めなかった2)

  Mayo regimen LV5FU2 p値
奏効率(%) 14.5 32.6 0.0004
PFS中央値(週) 22.0 27.6 0.0010
OS中央値(週) 56.8 62.0 0.067

■安全性

Grade 3/4の有害事象の比較では、粘膜炎(12.7% vs. 1.9%)、下痢(7.3% vs. 2.9%)、好中球減少(7.3% vs. 1.9%)、全grade 3/4(p=0.0004)と、Mayo regimen群より軽度であった2)

Reference

  • 1) de Gramont A, et al.: Eur J Cancer Clin Oncol. 24(9): 1499-1503, 1988[PubMed
  • 2) de Gramont A, et al.: J Clin Oncol. 15(2): 808-815, 1997[PubMed
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