坂本 次に、FOLFOXの神経障害と間歇投与について検討した#4010、CONcePT試験をみていきたいと思います。
大村 ここでのオキサリプラチン(L-OHP)の間歇投与法には、OPTIMOX1が採用されています。昨年の米国臨床腫瘍学会年次集会ではOPTIMOX1と2を比較し、ぎりぎりで有意差が出なかったのですが、生存曲線はOPTIMOX1のほうに軍配が上がりました(#4013, 2007)。今回の#4010は、FOLFOXを継続投与する群と間歇投与する群、それにCa・Mg製剤をon/off する2×2のデザインでした。結果としては、PFS、OSともに間歇投与群のほうが優れているということでした。
野澤 grade 3-4の神経毒性については、間歇投与群10%、継続投与群24%と、有意差が認められました。
坂本 間歇投与により神経毒性が抑えられ、治療成績も向上するという報告ですね。
瀧内 この試験は、Ca・Mg製剤の併用群は奏効率が劣るということで、いったん登録を終結したと思うのですが。
大津 ところが、最終的には奏効率は変わらなかったということです。今回の報告は、こうした経緯があって出されたものです。
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