56歳、男性 | |
下血 | |
特になし | |
父親が大腸癌で64歳で死亡 | |
煙草(1日10本ぐらい) | |
手術、放射線、化学療法など何でもよいので、しっかり治療して完全に治るような治療法を希望。保険診療範囲内でなくとも、最善を尽くしてほしい。金額にはこだわらない。 |
朝トイレにて便に血液が混じっていることに気づく。近医にて便潜血反応を行ったところ陽性。直腸指診にて肛門縁から8cmのところに腫瘍を触知。大腸造影X-Pにて5cmの陰影欠損を直腸後壁に認めた。
初診時現象
- 通常の日常生活を営んでいる
- 身長170cm、体重73kg
- 腹部平坦で身体的所見で他部位に異常を認めない
- 食事摂取も普通、排便も順調である
血液学的検査
- Hb 11.5g/dL、ほかに異常を認めない
生化学的検査
- 特に異常なし
腫瘍マーカー
- CEA;18.6(正常上限5.0)、CA19.9;258(正常上限37)
骨盤CTにて直腸に5cmの腫瘍を認めた。主座は後壁にあり、周辺軟部組織への浸潤を疑わせる所見あり。周辺リンパ節の腫大を認める。胸部、腹部のCTでは肝、肺への転移は認められていない。その他、転移を思わせる所見なし。
1) | 術前化学療法を行うべきか。 |
2) | 術前放射線療法を行うべきか。 |
3) | 手術施行時に側方郭清を行うべきか。 |
4) | 術後化学療法を行う場合、どのようなレジメとスケジュールがよいと考えられるか。 |
5) | 術後放射線療法を考慮すべきか。 |
6) | 術後のフォローアップ間隔はどのようにすべきか。 |
出題:坂本先生