減量は考慮せず、新規薬剤の臨床試験に登録
現在、GISTに対して日本で承認されている薬剤はimatinibだけなので、副作用が生じた場合、実地臨床ではやはり休薬という選択になります。副作用から回復したらもう一度同じ治療を再開し、同じような副作用が再び起これば次の治療への移行を考え、臨床試験への登録を考慮します。現時点ではimatinib 300mg/日の効果に関するエビデンスはないので減量は考慮しません。
休薬してG-CSF併用下に支持療法と輸血を行い、回復後は即座に治療再開
このような症例では医師の間でも比較的意見が一致しており、異なる見解はあまりないと思います。休薬してG-CSF併用下に支持療法を行い、輸血も行います。その間は、ガイドラインに則ってimatinibは休薬するしかありません。そして、副作用から回復したら即座に同様の治療を再開します。
休薬してG-CSF併用下にグレード3の白血球減少に対する支持療法を行い、 同量で再開
高い抗腫瘍効果が得られているので、imatinibの減量も中止も選択肢としてはありません。グレード3の貧血は腫瘍からの出血によるものと解釈してよいと思います。グレード2の浮腫と皮疹も減量、中止の理由になるものではありません。問題はグレード3の白血球減少ですが、発熱は伴っていないので、G-CSF併用下に支持療法を行って回復を待ち、imatinib 400mg/日で再開します。
休薬して副作用対策を行い同量で治療再開、減量も考慮する
Imatinib 400mg/日が奏効しているので、副作用にいかに対処しながらimatinibを継続投与するかという問題になります。いったん休薬して副作用対策を行い、回復したら同様の治療を再開し、同じ副作用が発現するようなら、次回は300mg/日に減量して治療を継続します。
休薬して副作用回復後、同量で治療再開、減量も考慮する
Imatinib 400r/日が奏効しているので、副作用にいかに対処しながらimatinibを継続投与するかという問題になります。現在承認されている薬剤はimatinibしかないので、いったん休薬し、回復したら同様の治療を再開し、同じ副作用が発現するようなら、次回は300r/日に減量して治療を継続します。