WEBカンファレンス | 掲載した治療法は、カンファレンス開催時点での最新知見に基づいて検討されたものです。

CASE2 大腸癌 2004年7月開催

ディスカッション 1

LV/5-FUとLV/UFT

久保田:NSABP C-06では、補助化学療法に関して、LV/5-FUとLV/UFTの同等性が証明されていましたね。坂本先生は、LV/5-FUに対して、LV/UFTは劣性にならないとお考えですか?

坂本:そうですね、ですからLV/5-FUだけではなく、LV/UFTでも私はいいと思います。ただ、どれくらいの期間投与を続けるかが一番の問題で、regimenの選択が難しいところです。LV/5-FUの場合、私はRPMI regimenかMayo regimenかどちらかで、あまり強くやらないようにします。生存率が70〜80%ぐらいの補助化学療法の臨床試験でtreatment related death(TRD)が1%以上になる治療は、避けるべきだというガイドラインが出ていますから。

大村:この方は72歳の女性ですから、平均余命は十数年あります。それにPS1でとてもお元気です。恐らく外に出たら歌舞伎を見に行くかもしれないし、ひょっとしたら南極にクジラを見に行くかも知れない方です(笑)。5-FU系の抗癌剤を長く飲んでいただいたときの二次発癌などについても考慮すべきでしょう。投薬期間としては、半年ないし1年程度が妥当だと思いますね。

坂本:久保田先生いかがですか。

久保田:期間については、症例数が少なかったのですが、以前UFTで6カ月と2年間で比較試験を胃癌で行い、差がないという結果でした。stage IIでは、大村先生がおっしゃられたように、やはり半年あたりが妥当ではないかと思いますけどね。

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ディスカッション 2
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