WEBカンファレンス | 掲載した治療法は、カンファレンス開催時点での最新知見に基づいて検討されたものです。

CASE7 進行膵癌 2005年7月開催

CASE8 写真

私が考える治療方針

久保田先生

First lineはGEM、second lineにTS-1

First lineはGEM 1,000mg/m2、週1回3週投与1週休薬です。疼痛は麻酔外来でコントロールします。GEMが無効の場合にTS-1をオンすることもありますが、GEMのほうがfeasibilityがよい印象ですので、TS-1を使うならsecond lineに残したいと思います。

久保田先生 写真

坂本先生

開腹術中照射が背部痛に有効

こFirst lineにはGEMを選択します。あくまで疼痛のコントロールを目的として、開腹術中照射や神経ブロックなどの外科療法を行うことも考えられます。本症例にTS-1を使用する場合はsecond lineに残しておかずに、first lineから安全性を充分考慮しつつTS-1+GEM併用として用いることができればベストだと思っています。

坂本先生 写真

佐藤先生

可能な限り単剤をsequentialに

標準的な治療を行う場合、first lineはGEMになります。しかし、TS-1を転移性胃癌に適応することが可能であるなら、TS-1をfirst lineに使い、GEMをsecond lineとします。膵癌では、侵襲を小さくするために単剤をsequentialに使うようにしています。自施設での臨床研究ですが、TS-1、GEM、CPT-11の3剤をsequentialに使用して比較的良好な結果を得ていますので、今後の展開に期待しています。

佐藤先生 写真

瀧内先生

First lineはGEM、second lineにTS-1

PSが悪ければbest supportive care(BSC)適応だと思いますが、本症例はPS 0ですのでGEMを first lineに選択します。適応外の薬剤ですが、第II相試験の結果から判断するとTS-1もよい選択肢の1つだと思います。

瀧内先生 写真

大村先生

First lineはTS-1、second lineはGEM

TS-1をfirst lineとし、GEMをsecond lineとして、それぞれ単剤で使います。TS-1は、通過障害がない場合はコンプライアンスもよくなりますが、腹水が貯留してリンパ節の腫大も悪化し、腸管の機能が低下すると使えなくなりますのでfirst lineで投与します。ただ、second lineへの切り替えを判断する指標の選択が難しいと思います。

大村先生 写真
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