インタビュアーからのコメント 大村健二先生
私自身も、2008年10月より当院のがん診療に携わっていますが、センターは柴田先生のリーダーシップによって1つにまとまり、着実に成果をあげておられます。例えば、レジメンについては、センターでは「phase IIの臨床試験が終了し、publishされたものでなければ対象にしない」と明確に規定しています。こうしたレジメン管理は、いわば当院で施行される"レジメンの見張り役"を果たしており、リスクマネジメントとしても上手く機能していると思います。また、外来治療室は狭いスペースにもかかわらず、患者さんのプライバシーに配慮したレイアウトがなされているなど、患者さんの視点に立って工夫をされています。薬剤師、看護師もそれぞれに認定資格をもち、日々研鑽を重ねておられますが、資格は取るのも維持していくのも大変です。彼女たちに続く人材を育成するためにも、一層のサポート体制の充実が望まれます。
最近は、がん化学療法中の栄養管理が注目されつつあります。がん患者さんのQOLを良好な状態に保つためには、化学療法中の栄養サポートを充実させていかなければなりません。私もNST(栄養サポートチーム)の一員としてセンターと連携しながら、がん患者さんのQOL向上のために尽力していきたいと思います。