消化器癌治療の現場から|消化器癌への様々な取り組みをご紹介します。

第8回 三沢市立三沢病院 腫瘍内科

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地域における課題や拠点病院としての今後の展望

 こうした地域連携に関する取り組みは、患者さんやご家族が住み慣れた地域で安心して生活したいといった要望に応えるためにも、早急に着手しなくてはならない重要な課題の1つです。
 そして、外来化学療法が緊急事態や事故もなく安全に実施されることはもちろん、患者さんの日常生活のケアやご家族を含めた心のケアや精神的なサポートも、われわれが果たすべき役割であることを忘れてはなりません。このような応対は、主に専任看護師が担っていますが、患者さんの数が増えることでどうしても手薄な部分ができてしまう傾向にありますので、より手厚いケアの充実・実践を目指すべく体制作りを整えているところです。

 また、当院は 上十三 かみとうさん 地域の拠点病院の中でもがん薬物療法専門医、がん薬物療法認定薬剤師、がん化学療法看護認定看護師などのがん治療に専門的な知識および技能を有するさまざまな医療スタッフが在籍しており、こうしたスタッフを継続して配置できる研修や採用システムの構築が必要と考えています。新病院の開院を機に、さらなる質の高いがん医療を目指すことはもとより、すべてのがん種の治療がチーム医療の実践により実現可能となっております。実際、弘前大学の臨床研修医指導施設にも認可されており、地方の自治体病院でありながらも、地域における人材育成拠点として大きな期待を寄せられる病院でもあります。

 そのため、今後も医師の招へいおよび確保への取り組みを継続するとともに、看護師や薬剤師の増員および確保、看護体制の見直しや強化、そして医療スタッフの職場環境の整備・充実、研修制度や勉強会の充実による知識・技能の向上などを図っていきたいと考えています。

集合写真

地域における課題や拠点病院としての今後の展望

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 1999年三沢市立三沢病院に赴任しましたが、そのときの状態では「がん患者」さんへの原則的な対応方針を持っていませんでした。しかも、さまざまな疾患に対応していて規則的な診察もままならない状況でした。
 しかし、実際には「がん患者」さんが少ないわけではなく、結局は他院への紹介に明け暮れていたことを思い出します。
 このような状況下で化学療法に25年以上携わった経験をもとに外来で化学療法を施行することを開始しました。
 まずは「がん告知」と「Informed consent」にはじまり、化学療法のregimenの統一さらには同僚内科医の協力、外科との連携、看護師、薬剤師との協力体制を2001年までに作り上げました。その後は私の手を離れ各個が自らの技能を活かし、知識を蓄え、練磨して本編にあるような外来化学療法室を作り上げました。当時はたった4床で開始したのですが、みんなの途方もない努力により、次第に近隣や遠方から患者紹介があり、化学療法を学びたいという医師が三沢市立三沢病院に赴任してきて、活気を帯びてきました。そして、新病院が立ち上がり今日を迎えました。すべてはあふれんばかりの上昇志向が時の流れに後押しされて次々と人材が育ち、完成されていったものです。今は学生から研修医まで三沢市立三沢病院にやってきます。「来てみて良かった」と言われることが何よりのご褒美だと思っています。

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