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昭和大学横浜市北部病院は、横浜市北部医療圏の地域中核病院として、2001年4月、港北ニュータウン中心部に開院した。大学の教育・研究機関としての機能はもとより、地域医療への貢献を目指した先進的設備を配置するとともに、内科・外科が1つのセンターとなった高度専門医療体制の導入や救急センターにおける24時間の二次救急医療を担っている。また、2008年より外来での化学療法を開始、2011年4月には地域がん診療連携拠点病院に指定され、がん患者への最適でより円滑な治療遂行の実現に取り組んでいる。そこで今回、看護師と薬剤師の立場から見た外来化学療法室における治療の現状や今後の展望などについてお話を伺った。
昭和大学横浜市北部病院における外来化学療法は、2008年5月、中央棟2階に外来化学療法室を開設したことにより始まります。当初は、ベッド2床とリクライニングチェア5床の計7床を備え、看護師2名が配置されスタートしました。しかし、外来で化学療法を施行される患者さんが年々増加したため (図1)、2010年9月から平日だけでなく、土曜日の午前中についても受け入れる体制を整えました。さらに、2011年11月には、ベッド5床、リクライニングチェア12床の計17床へと増床し (写真1)、看護師4名が配置されています。当初は抗がん剤などの調製を中央棟地下2階にある薬局で行っていたため、薬剤を搬送する必要がありましたが、現在は外来化学療法室の中に専用の調製室 (写真2) を設けており、準備時間の短縮につながると同時に、薬剤師と看護師・患者さんとの距離が近くなり、より顔の見える連携がとれるようになりました。
最近の外来化学療法の施行件数は、平日で20〜30件/日、土曜日で10件/日程度となっており、消化器系、呼吸器系、血液腫瘍、泌尿器科、耳鼻咽喉科といったさまざまな患者さんを受け入れています。当院は大腸がんの患者さんが非常に多いという特徴があり、全体の7、8割を占めています。
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