Capecitabine+CDDP(XP)
Kang YK, et al.: Ann Oncol. 20(4): 666-673, 2009 |
経口のフッ化ピリミジン系代謝拮抗剤であるCapecitabineをday 1-14に内服し、白金製剤であるCDDPをday 1に投与する3週間1サイクルの治療法である。切除不能・再発胃癌に対する1次治療として5-FU+CDDP(FP)群に対するCapecitabine+CDDP(XP)群の非劣性を検証した第III相試験1)でFP療法に対する非劣性が証明されたほか、切除不能・再発胃癌に対する1次治療として、XPとS-1+CDDP(SP)を比較した第II相試験(XParTS II試験2))でも同等の有効性を認めている(PFS中央値:XP群5.6ヵ月、SP群5.1ヵ月、OS中央値:XP群13.5ヵ月、SP群12.6ヵ月)。AVAGAST試験やToGA試験での標準治療の一つとしても使用されており、日本人のサブ解析ではSPとほぼ同等の有効性を認めた3)。
■有効性1)
主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の中央値はXP群で5.6ヵ月、FP群で5.0ヵ月であり、HRの95%信頼区間の上限は非劣性マージンを超えなかったため、非劣性が証明された(HR=0.81、95% CI: 0.63-1.04、非劣性マージン1.25、p<0.001)。副次評価項目である全生存期間(OS)の中央値でもXP群10.5ヵ月、FP群9.3ヵ月と同様の有効性を示した(HR=0.85、95% CI: 0.64-1.13、非劣性マージン1.25、p=0.008)。
XP (n=160) |
FP (n=156) |
HR (95% CI) |
P値 | |
PFS | 5.6ヵ月 | 5.0ヵ月 | 0.81 (0.63-1.04) |
<0.001 |
OS | 10.5ヵ月 | 9.3ヵ月 | 0.85 (0.64-1.13) |
0.008 |
奏効割合 | 46% | 32% | - | 0.020 |
レジメン解説執筆:国立がん研究センター中央病院 消化管内科 喜多 昭介 先生
References
GI cancer-net
消化器癌治療の広場