レジメン講座 | 抗癌剤併用レジメンの投与法を解説します。

IRIS+Bevacizumab

*S-1の用量は体表面積(m2)により調整
<1.25=40mg×2; 1.25−<1.50=50mg×2; ≧1.50=60mg×2

Muro K, et al.: Lancet Oncol. 11(9): 853-860, 2010
Komatsu Y, et al. Acta Oncol. 51(7): 867-872, 2012

FIRIS試験(第II/III相試験)において、2次治療としてのFOLFIRIに対するIRISの非劣性が検証された1)。IRISの第I相試験に基づき、FIRIS試験のCPT-11は125mg/m2であったが、IRIS+Bevacizumab(BV)の第II相試験は、安全性を考慮して100mg/m2で行われた。その有効性・安全性に基づきmFOLFOX6/CapeOX+BVに対するIRIS/SIR+BVの非劣性を検証する第III相試験(TRICOLORE試験)は、IRISのCPT-11は100mg/m2で行われ、非劣性が検証された。

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◆FIRIS試験

CPT-11投与歴のない切除不能進行・再発大腸癌患者における2次治療としてのFOLFIRI(n=213)に対するIRIS(n=213)の非劣性を検証した第II/III相試験である。

■有効性

観察期間中央値は12.9ヵ月であった。主要評価項目であるPFSは、FOLFIRI群の中央値5.1ヵ月、IRIS群の中央値5.8ヵ月であり(HR 1.007, 95% CI: 0.88-1.32, pnon-inferiority=0.039)、FOLFIRIに対するIRISの非劣性が検証された。
副次的評価項目(FOLFIRI群/IRIS群)であるOSは、中央値18.2/19.5ヵ月(HR 0.909, 95% CI: 0.70-1.18)、奏効割合は17/19%であった。

  FOLFIRI
(n=213)
IRIS
(n=213)
HR
(95% CI)
P値
奏効割合 17% 19%
PFS 5.1ヵ月 5.8ヵ月 1.007
(0.88-1.32)
0.039
OS 18.2ヵ月 19.5ヵ月 0.909
(0.70-1.18)

■安全性

Grade 3以上の有害事象(FOLFIRI群/IRIS群)は、好中球減少(52/37%)はFOLFIRI群で高頻度であり、下痢(5/21%)、口腔粘膜炎(1/3%)、疲労(3/9%)、食欲不振(5/11%)、発熱性好中球減少症(1/5%)は、IRIS群で高頻度であった。

IRIS(CPT-11 100mg/m2)+BVは、切除不能進行・再発大腸癌の1次治療として第II相試験(n=52)が施行され、安全性(Grade 3以上の有害事象:好中球減少27%、下痢17%、高血圧21%、貧血12%)と有効性(奏効割合64%、PFS中央値17.0ヵ月、OS中央値39.6ヵ月)が確認された2)

FIRIS試験とIRIS+BVの第II相試験の結果から、切除不能進行・再発大腸癌2次治療においてIRIS+BVが推奨されるレジメンの1つとなっている。

レジメン解説執筆:愛知県がんセンター中央病院 薬物療法部 加藤 恭子 先生/舛石 俊樹 先生

References

  • 1)Muro K, et al.: Lancet Oncol. 11(9): 853-860, 2010[PubMed][論文紹介
  • 2)Komatsu Y, et al. Acta Oncol. 51(7): 867-872, 2012[PubMed
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