FOLOFOX/FOLFIRI の虎の巻 大腸癌化学療法編
第2回 FOLFOX/FOLFIRIの巻
其の弐
FOLFOXの神経毒性は、チームで積極的に介入して具体化すべし。
早めに手を打ち、重症化を回避せよ。
 FOLFOXの副作用で特に問題となるのが、L-OHPによる、しびれなどの神経毒性である。 L-OHPによる神経毒性には「急性」と「慢性」の性質の異なる2種類のしびれがあると想定するのがよい。後者は蓄積性で、投与回数が多くなるほど増悪する。重症化すると、薬剤を切り替えても増悪し、QOLが著しく低下するため、早めの休薬・中止が必要である。
  しびれは客観的な指標がないため、なかなか評価しにくいが、患者と接する時間の長い外来化学療法室の看護師と連携して、しびれに関するエピソードを把握しておくとよい。
  ただし、なかには患者自身が治療の中止を恐れて、しびれを隠している場合もある。そのような場合には、OPTIMOX試験(其の五参照)のエビデンスなどを提示して、いったん休薬する勇気をもってもらうことも大切である。
其の壱 其の弐 其の参
其の四 其の五 其の六
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