FOLFIRIの副作用として問題となるのは、下痢、吐き気などの消化器毒性と全身倦怠感である。下痢、吐き気は適切な支持治療薬を使うことである程度コントロールが可能であるが、

全身倦怠感に対する特効薬は残念ながら存在しない。デキサメタゾンの投与によって軽減される症例もあるが、投与後一週間は寝込んでしまうというケースも少なくない。
FOLFIRIがどうしても合わない患者に対しては、レジメンの切り替えを検討するが、効果が得られている場合には、2ヵ月投与・2ヵ月休薬を繰り返すGISCAD方式(
其の五参照)が有用である。GISCAD試験では、毒性に差はみられなかったが、倦怠感が強い患者にとっては、一定期間休薬することがQOLの大幅な改善につながるだろう。