分子標的治療薬と既存の細胞毒性抗癌剤との大きな違いが、これまではあまりみられなかった
副作用が起こりうることである。分子標的治療薬を用いる際は、その薬剤の副作用プロファイルを確認し、緊急時の対応 (Bevacizumabでは血栓症や消化管穿孔、抗EGFR抗体薬ではinfusion reactionなど) も含めて体制を整えておくことが必須である。特に、脳・心血管障害などの血栓症はまれではあるが、発症すると循環器内科や神経内科での緊急治療が必要になるため、他施設との連携も考えておくべきであろう。