1st-lineでFOLFOXを使用した場合の2nd-lineは、FOLFIRIに切り替えるのが一般的である。これは分子標的治療薬においても同様であり、抗VEGF抗体による治療後は
KRAS 野生型であれば、抗EGFR抗体の併用を考慮する。ベースレジメンがFOLFIRIの場合には、
20050181試験8) の結果に基づき、FOLFIRI + Panitumumabという選択も考えられる。
その一方で、
KRAS 野生型で3rd-lineを施行できそうな症例においては、3rd-lineに抗EGFR抗体という選択肢を残すため、抗VEGF抗体を1st-line、2nd-lineと続けて使用している

ケースも少なくない。
1st-lineでPDと判定された症例に対し、2nd-line以降も抗VEGF抗体を継続投与するBBP (Bevacizumab beyond progression) については議論がある。現時点では、BBPは前向き試験によって検証されておらず、エビデンスが不十分であるため、NCCN、大腸癌治療ガイドラインともに推奨していない。しかし、実臨床ベースでは、BRiTEで示された生存期間
9) や3rd-lineでの抗EGFR抗体の治療効果や使いやすさなどもあり、BBPが選択されるケースもあるようである。