Conversion therapyを意識していなくても、治療が奏効して、結果的に切除不能の

症変が切除可能となるケースがある。そこで注意したいのが、抗VEGF抗体を投与中の症例である。
抗VEGF抗体の副作用の1つに「創傷治癒遅延」があるため、手術前の一定期間は、抗VEGF抗体の投与を控えなくてはならない。休薬中はFOLFOXなどのベースとなる化学療法を続けることが多いが、どうしてもパワーが落ちてしまうため、その間に腫瘍が大きくなる可能性があることは想定に入れておくべきであろう。
なお、抗VEGF抗体の休薬期間についての十分なエビデンスはなく、NCCNガイドラインでは6週間以上の休薬を推奨している
3)。